長島愛生園十坪住宅の保存についての報告会。
今日は、長島愛生園のハンセン病患者の住宅として残っている十坪住宅の保存についての調査の報告会があった。
私が通っている建築専門学校の先生が技術者として関わっており、その関係で参加することになった。
調査についての報告はとても面白いものだった。
歴史的な建造物や町並み保存地区などを見て、私たちは「オ〜〜すげ〜〜」と思う。
でもそれは本当にそっくりそのままを保存されているのだろうか。
しかも、それが昔のまま全く近しいものとして再現されていることに「価値」があるのだろうか。
価値があるのは人々が「これこれ」と思うようなイメージ通りのものとしての再現なのだろうか。
何を持って 再現 というのか。
お化粧が上手であっても、素肌はボロボロなのであれば何年か先にはボロが出る。
でも、そのお化粧が上手ということに今の流動的な世の中においては価値があるのだろう。
なんだかそんなことを頭の中で考えて居た。
私は店舗の設計事務所に勤めている。
予算があるから仕方がないのだけれど、店舗となるとやはり住宅と違い、
商売繁盛の場所にしなければならない。
採算度外視では仕事にならないので、いつも規制の壁紙や床材などからインテリアをコーディネートする。
与えられた付加価値が違うのだから、それはそれで仕方のないことなのだけれど。
建築を志す。そう決めてからふわふわしているのはそのせいか。
自分の「好き」が鈍る前にいろいろ考え続けてみる。