不可解なアートが地方にもたらすもの。市民便りと身内感。
こんばんは。
帰宅するとポストに役所が発刊しているいつもの冊子「市民の広場」が入っていた。
地域によっていろんな名前をしていると思うが、私が奈良に住んでいた時は
「市民便り」だった。
中身は岡山市の財政のことや公民館での活動や、選挙があるよ〜、とか、、そうい
うどこか自分には「関係なさそうな感じ」のことが多い。(選挙は行くけど)
いつもペラペラって見てすぐにポイっとしてしまうのだが(すいません)
今月号には少し目が止まった。
10月最初の土日から開催されるアートイベントの案内だった。
第1回目となるこの現代アートの祭典「development」。
世界中から現代アーティストが岡山の街中に作品を点在させるというものらしい。
主催は岡山の偉大なる経営者 石川社長(ストライプインターナショナル 旧クロスカンパニー)だ。
アパレルブランド Earth music & ecologyは有名だと思う。
昨年は「imagineering」と題して、今年の「development」への前触れとも捉えられるアートイベントもあった。
冊子の中身はこんな感じ。
不可解なアート作品にびっくりする、中年の一般市民もいるだろう。
イベントでは川沿いを中心にアート散歩ができるようになっているのだ。
他にもおかやま国際音楽祭(こちらは10周年)
その他同時開催の芸術、文化的な活動が1ヶ月間で目白押しなのだ。
アートがもたらす田舎のざわつき。
岡山県は田舎である。決して都会ではない。
地域性といえば、災害がなく、気候もいいため、最近では人種のルツボとでも言えるような環境があるみたいだ。
都市から震災の影響で、移住してきている人が多いと聞く。
今年は瀬戸内国際芸術祭が有名で、継続的に行われており、全国〜世界から芸術の島に
興味を持った人たちが訪れているが、
10月からのおかやまの街も、一気にアートプロジェクトが街全体を覆いつつある雰囲気で どこか 浮き足立っている ような気がするのは私だけではないはず。
こんな地域って他にもあるんだろうか。岡山って結構特殊なのではなかろうか。
田舎の人間は単純だ。
私もそうだけれど、少しオシャレなものを知ると、その界隈の人
たちの仲間入りになった気分で普段の生活もなんだか潤った気分になることがある。
現代アートなんて本当によく分からない。
頭が硬くなったおじさんおばさんたちは、この一連の行事を「よく分からん若者たちの
にぎやかし」のような印象として捉えているということもある気がする。
でも、待てよ。この冊子が届いて目に止まった時なんか違和感を感じたのだ。
案内の媒体が「市民便り」になったら一気に・・・
魔法がかかったかのように、「寄り添ってる感」が生まれている。
「現代アートとは何か」という命題なんてのは、もはやどうでもいいのかもしれない。
でも、その「よく分からない何か」で、人が集まってくる。のは確か。
いかにして”身内感”をなくすか。
「若者だけのよく分からん集まり」としてのイベントではなく、
街全体が少し 「ハイカラ気分」 に(だって世界のアーティスト作品があちこちにある町に住んでるってだけでちょっとすごいと思う)
そして、おっちゃんおばちゃんもちょっと浮き足立っている感じが、10月中感じられ
たら、私だけじゃなくてみんな感じているはず。
そしたら岡山の芸術や文化の意識が高くなって、次の活動にも繋がっていくんだ。